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Sigur ros 10/25 STUDIO COAST ライブレビュー

『世界で最も美しい音を奏でるバンド』

彼らのことを紹介するときに最もよく使われる表現です。
私にとってもSigur rosをその言葉で表現することに全く違和感はありません。
しかし、今日のライブは、Sigur rosがただ『美しい』だけでない、
もっともっと力を持ったバンドなんだということをあらためて実感させられる、非常に素晴らしいライブでした。

彼らのアルバムはどれを聞いていても、まるで、一つの物語を見ているような、そんな気分にさせられることが多いですが、
今日のライブは、その物語に自分も参加しているような、そんな素晴らしい気持ちにさせてくれるライブでした。

以下、私のブログ史上おそらく最長のライブレビューになっているので、
心して続きを読んでいただけると幸いです。

以下、本レビューより抜粋。

「すごい演奏だから楽しめるんじゃない、手拍子であわせるから楽しいんじゃない、一緒に楽しむからライブは最高なんだ!」

それでは、続きを読む、をれっつクリック!!


私は、実はこのライブに向かう前に、ある一つ(というより、一曲)のことで非常に興奮していると同時に、不安にもなっているという状態でした。
それは、私にとって並ぶものが無いほどの名曲『Svefn-g-englar』
この曲をライブで聞いて、轟音に飲み込まれる想像を、私は今までいったい何回したかわからないほどです。
この曲の持つ、深い静寂、遠くから届く導きの光、訪れる混沌、といった様々なイメージ。
それらは私の心像風景の中でも大きな位置を占めるものです。
それほどまでに私にとって大きな意味を持った曲でしたが、残念ながら前回の来日公演では聞くことができませんでした。
ですが今回の来日公演では、今日の公演に先立って行われた名古屋、大阪公演では、どちらもオープニングに『Svefn-g-englar』が演奏されていました。
それゆえ、今回こそは『Svefn-g-englar』を生で聞けるかもしれない、そんな気持ちが私をひどく興奮させました。
しかし、それは逆に、もし『Svefn-g-englar』が演奏されなかったら、という恐怖もより増大させ(名古屋、大阪のセットリストを見る前は私はほとんど諦めていたのです)、自然体でライブに臨むことができない状態でした。

そんな中、夕方六時ごろ、ステージから5メートルほど離れた、中央寄りの好位置をキープしてライブの開演を待ちます。
会場の混雑で15分ほど開演が押して、私の緊張と興奮も十分すぎるほどに高まった頃、
静かに会場の照明が落とされました。


薄暗いステージの上へ、現れるSigur rosのメンバー。
そして、風の音のようなかすかな音が流れ始め、優しいハミングの音が‥‥

間違いない。『Svefn-g-englar』だ。

冷たく澄み渡った音が響き渡った直後、ヨンシーがギターをバイオリンの弓で響かせる、あの轟音が私の耳に届きました。
ただ、音が小さかった。私はもっとこの轟音に溺れたかったのです。
私が何度も夢見た轟音は、もっと私を強く、混沌と静寂の海の底、光が底から生まれる場所へと連れて行ってくれるはずでした。
私は確かに少し残念に思っていました。あまりに大きい期待を持って何かに望んだ時に良くあることのように。
しかし、そんな気持ちを持て余したまま、それでもしっかりと、誠実に私の最も大好きな曲を楽しもうという気持ちで一瞬を聞き漏らすまいとしていると、だんだんと奏でられる音に心がすんなり入り込めるようになり、自然に音に身をゆだねられるようになっていきました。
そして、曲の終盤、二度目の静寂が訪れた時、あまりに美しい静寂に全身に鳥肌がたちました。
いつの間にか、私はすっかりとSigur rosの紡ぐ、まるで妖精たちの戯れるような美しい世界へと入り込んでいたのでした。

続く二曲目は『Glosoli』

無事一曲目でアイスランドの精霊たちが住む世界へと迷い込んだ私は、この曲で、光に満ちたこの世界をSigur rosの導きで意気揚々と行進していきました。
そう、この曲は『光』だ。優しくて柔らかい光から始まり、少しづつ輝きを増し、最後には目を開けていられないほどに輝く、神々しいまでの光になる。
この時点で、私にはこのライブがまるで異世界を巡るファンタジーの冒険譚であるかのように楽しんでしまっていました。

続く『Ny batteri』はまるで迷い込んだ深い森と、初めて訪れる異世界での夜の経験でしたし、四曲目『Fijotavik』は闇との激しい葛藤の後に訪れた静かな東の空の青白んだ時間でした。


そして、次々に浮かんでくる夢のようなイメージを楽しみながら、私はあまりに素直に音がイメージを喚起する、こんな状況がきっといわゆる『魂を揺さぶられる』って感覚なんだろうな、なんて考えたりしていました。


五曲目は『Vid Spilum Endalaust』
初の新アルバムからの曲です。いつもと違い祝祭ムードたっぷりの新アルバムの中でも私が一番気に入っているのはこの曲です。
イントロが始まった途端に今までのどこか孤独さを伴った雰囲気は一変し、私たちは妖精たちの集落に到着し、楽しげに妖精たちと戯れました。

そして、六曲目は『Hoppipolla』
妖精たちが私たちに歓迎の舞を披露してくれているかのようにきらびやかで美しい音の明滅。
『Med Blodnasir』へと続いて、ヨンシーは私たちにハミングの合唱を求めてきました。「ほら、君たちも今はこちらの世界の住人なんだ、一緒に歌って!」といった感じで、なんだか楽しくなってくるのです。

八曲目『Inni Mer Syngur Vitlesingur』
みんなから自然に沸き起こった手拍子。間違いない、これはお祭りだ!
心の底から楽しくて、うきうきして、こんなに素晴らしい気分になったのはいつぶりだったか。
途中、手拍子がだんだん速くなってしまって、でも、それにあわせてバンドもちょっと速めに演奏したりして。それでも最後の直前のブレイクの部分で上手く速さをあわせて…。なんて、ほんとに遊び心があって、ライブを楽しんでるっていうのが伝わってました。
すごい演奏だから楽しめるんじゃない、手拍子であわせるから楽しいんじゃない、一緒に楽しむからライブは最高なんだ!

九曲目『Saglopur』
さらに畳み掛けるように幻想的な世界は広がっていきました。少し周りの温度が下がったように感じるほどに冷たく、凛としたイントロ。そこから物語は嵐を迎えます。吹きすさぶ風と横殴りの雨の中、少し喉の調子の悪い妖精はそれでも懸命に嵐のなかで歌います。
やがて、スクリーンに光の明滅が映し出され、ミラーボールがホールいっぱいに光の粒子を振りまき始めました。
そして、それとともに響く轟音は輝く星空と嵐の終焉を告げてくれるのでした。

十曲目『Festival』
まさにこのライブを象徴するような曲名を持つ曲。この曲こそ新アルバム、そしてこのライブを最もよく象徴する曲といえるのでしょう。
曲の前半部は控えめなオルガンの音だけに乗せたヨンシーの歌声のみ、という構成。上にも書きましたが、この日のヨンシーの喉の調子は実際かなり悪く、ところどころで咳き込み、声も出ていない場面がところどころで見られました。
そんな中で圧巻だったのが、前半部最後のロングトーンの場面「俺の本気はこんなもんじゃねぇ」とでも言いたいのか、私には一分近く感じられるほどのロングトーンを披露してくれました。
もちろん曲のバランスとしてはそんなもの入れる必要はないし、これをやったところで今日のヨンシーの喉の調子が悪かったことは間違いないのですが、こういった遊び心、そして観客とのインタラクションが今日のライブを非常にいいライブにしていた、そんな風に感じさせてくれる象徴的な場面でした。
そして後半部に至り、緩やかにパレードが始まる。
遠く、小さい音からだんだんと大きくなるドラムの音、一定のリズムを刻むギターの音は、確実に歩むパレードの足音を思わせる。そして、それらが街の入り口までやってきた時に、花火が打ちあがり、最後のFestivalが始まった!!
ステージの上からは紙ふぶきが舞い落ちて、まさしく祝祭!といった雰囲気にホール全体が包まれました。

十一曲目『Gobbledigook』
ついに私たちがSigur rosと『共演』を果たした記念すべき曲!!
ヨンシーは曲を始める前に私たちに手拍子をお願いしました。しかし、曲が始まってすぐに実感しました。
それはただ曲に合わせるための手拍子ではなくて、演奏の一部としての手拍子だったのです!!
軽やかに響くアコギ、力強く叩きつけられるドラムそのどれもが変拍子を刻む中、私たちの奏でる手拍子が曲の背骨みたいにずっと一定のリズムを刻んで、Sigur rosの演奏がやがてここにもどってくるんだ!
本当に夢みたいな体験だった。そんな祭りを心から楽しんでいると、最後にステージ横から噴出す紙ふぶき!!『Festival』の時より大きくてカラフルな紙ふぶきがこれでもかとステージ横からホールに向かって吹き上げられます。
ホール一体となっての演奏、そして足が埋もれるほどに視界いっぱいの紙ふぶき。こんなお祭りが楽しくないわけ無いだろう!!
そして、この曲を演奏し終えて、Sigur rosは舞台袖へ帰っていきました。


当然鳴り止まない手拍子!そして地鳴りのような足拍子も(STUDIO COASTのフロアは木でできていて足音が響くのです)。
彼らはほとんど休む暇も無く戻ってきてくれました。


アンコール一曲目は『All Alright』
優しいピアノの音が祭りの終わりの寂しさを、優しく慰めてくれるかのようでした。祭りも終わり、もう夢見心地な世界からは戻らないといけない。妖精たちに別れを告げて、元の世界へ戻る道を辿る私たちのための優しい歌声が響きました。

最後の曲『Popplagid』
特徴的なギターのメロディから始まるこの曲、非常に豊かな展開を持った曲で、ライブの最後にはふさわしい名曲です。
前半部では、優しい音の中にただよう、どこか寂しげな雰囲気の中で夢の最後のひと時を過ごしていきます。もうかつての幻想の世界は私の背後にあって、戻ることが無いことを象徴しているかのようです。
そして後半になって雰囲気は一変します。荒涼とした大地に冷たい風が吹きすさぶ風景を思い起こさせる不穏な音。
それがしばらく続いた後、ついにはあまりに激しい混沌を思わせる轟音の嵐に襲われます。
ヨンシーは今までに無く荒々しく弓を使い、ドラムは荒れ狂う嵐のごとく激しく響き渡ります。
幻想の世界と私たちの世界の間を分かつ混沌の世界、そんなものを思わせる激しい音の洪水でした。

そしてそのまま音は途切れ、ライブは終了。
呆然としたまま、こみ上げてくる感謝で大きく拍手をしました。






最後に、鳴り止まないアンコールにこたえて、メンバーはもう一度舞台に戻ってきて、並んでお辞儀をしてくれました。



本当に最高のライブでした!!
ありがとう、Sigur ros!!!!

紙ふぶき with 『Með Suð Í Eyrum Við Spilum Endalaust』
CIMG7500.jpg

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